フィラリア症とは、蚊に血を吸われて肺動脈・心臓内に虫が入ってしまう病気です。
開院当初は、フィラリアの犬だらけでした。
ベナケーバといって血尿を出してすぐに亡くなってしまう仔もいます。
頚静脈からブラシなどを入れて心臓内の虫をとる手術もよくあり、週2回続いたこともありました。
20年位前からミクロフィラリア(フィラリアの仔虫)のいる犬はあまりみなくなり、ベナケーバの手術も7年前を最後になくなりました。
しかし、抗原検査をするとフィラリア親虫のいる犬は今でもたまにいます。
おそらく野生の犬科動物の血を吸った蚊に吸血されたのでしょう。
予防薬の普及で激減したとはいえ、まだまだフィラリア症はなくなっていません。
年に1回の注射や月1回の飲み薬で予防しましょう。
低空しか飛べなかったチョウゲンボウが、ドッグランから脱走して、国道北の2階建て住居の屋根まで飛びました。見ていたスタッフによると、実にきれいな飛び方だった様です。獲物をとれなければ帰ってきて食べれる様に、好物だったウズラ肉をしばらく置いておきます。
彦根の某ペットショップで購入された仔犬が、パルボに感染していました。嘔吐がとまらず、トマトジュースのようなパルボ臭の血下痢便がとまりません。
32年前はパルボ・ジステンパーは非常に多く、1頭発症するとすぐに近隣の犬が2~5頭位同じ病気で来院します。そのため2頭目からは、抗原抗体検査をしなくても、症状と白血球数を調べるだけで、すぐに治療(インターフェロン・留置自動点滴・抗生剤等)をはじめられました。
20年位前からでしょうか、ペットショップ・ブリーダーの意識改革、ワクチンの普及により、伝染病(犬パルボ・ジステンパー、猫パルボ)はまれにしかみなくなりました。
写真の入院中のワンちゃんは嘔吐がとまったので、昨日退院しました。95%以上は、4~5日以内に死ぬか、急に元気になるかのどちらかです。
ワクチンで防げる病気は予防しましょう。