麻酔時のモニターが新しくなりました。( '20.10月22日のお知らせ参照) 麻酔の安全性が向上しますが、最大の安全性は手術時間の短さです。
13日は出勤スタッフが少ないため、AM10~12時予約された方のみになります。宜しくお願いいたします。
昨日は硬いものを噛んで上顎第4前臼歯が欠けた犬が来院しました。露髄していなかったため、レジンにて欠損部を処置しました。1回の処置で一生涯異常が出なかったこともありますが、硬いものを噛むとレジンは取れてしまうこともあります。神経が出て痛みがでる場合は、残念ながら3根歯(根本が3つにわかれてる歯)の抜歯となります。
歯石がつくと口臭だけでなく、様々な病気の一因となることがあります。年に1~4回は歯石を除去した方がいいのですが、手術と同じ全身麻酔をしていると、歯は綺麗になっても肝臓・腎臓などの重要臓器に負担がかかり、寿命を縮めてしまうことになります。
当院では全身麻酔をしてほぼ100%歯石除去と研磨等のデンタルケアを実施していますが、一生のうち麻酔回数を少しでも少なくするため、無麻酔による歯石除去も行なっています。歯肉縁下の清掃、歯の裏側の一部はできませんが、重症例での下顎骨折等に十分の注意をしてするなら、歯ブラシ・ガム等よりははるかに綺麗になります。
人の歯科治療では全身麻酔は特殊な場合以外は使いません。歯を大切にして、むやみに削ったり抜歯してしまうのは一昔前の治療と言われています。抜歯により顎の変形や、痴呆が進行することもあるらしいです。
獣医業界の歯科治療は30年以上前に比べるととてもレベルアップしましたが、患犬・猫の立場にたち、少しでも人の歯科レベルに近づきたいものです。特に老犬・老猫への麻酔は体に負担がかかりますので、子供の頃からの歯ブラシ・デンタルシート・ガム等で健康な歯の維持に努めましょう。