若い犬・猫の麻酔は比較的安全ですが、下記のような動物の麻酔はいつも緊張します。
先天的に異常のある仔,高齢,心・肺・肝・腎臓病,血液凝固異常,犬種(短頭種)等により、麻酔の危険度は高くなります。
昨日は心奇形(動脈管開存症etc)で衰弱していた10歳のポメラニアンの子宮蓄膿症の手術がありました。スタッフ一同緊張しましたが、手術後5分位で麻酔からさめて、本日退院することができ一安心です。
PMより麻酔モニターの院内セミナーを行いました。開院当時は心電図しかない時代でしたが、今は、SPO2・ETCO2・血圧・麻酔ガス濃度なども測定しています。今回はさらに換気量まで測定できるようになり、手術の安全性がアップしそうです。
新しいモニターは12月に入荷予定です。
ルアーがあちこちについた猫がつれてこられました。釣針には返しがついているため、麻酔をして処置しました。釣り人のマナーの悪さのため、ルアー・釣糸で苦しみながら死亡するのは、猫だけでなく野生のカモ・サギなどでも多発しています。
漁業水産関係者等は別にして、釣りは残酷なレジャーです。犬・猫や野生鳥獣の保護は、獣医師も率先して活動していますが、水族館や魚病学を学んだ獣医師が、無残に殺されていく魚を見て、何の発言もしないのは不思議なことです。釣り業界組織が大きいのか、多くの善良な人がしているからでしょうか。
魚の分野で影響力のある人や、生き物の命を大切に思う人が、「釣りはやめよう」という時代が来てほしいものです。